【要約・レビュー】エビデンスで子育て|非認知能力で子どもの未来が変わる

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要約‐科学的根拠エビテンスで子育て
ママ

子どもには、将来「しっかり稼げる人」になってほしい

ザッツ学長

でもそれは、偏差値の高い学校に入れれば叶う話ではないのです…

今、「学力よりも非認知能力が人生を左右する」という事実が、世界中の研究データから明らかになってきています。

この記事では、慶應義塾大学の中室牧子教授による話題の書籍『エビデンスで子育て』をもとに、収入や幸福度を上げる子育てのヒントをわかりやすく紹介します

目次

『エビデンスで子育て』とは?

この本は、教育経済学の視点から「将来の収入・健康・幸福に影響する子育てのあり方」をエビデンス(科学的根拠)にもとづいて解説しています。

感覚や経験だけに頼らず、実証データと研究結果から「本当に効果のある子育て」を知ることができる1冊です。

科学でわかる、子どもの未来と収入の関係

「高収入な大人」は、子ども時代にどんな経験をしていたのか?
実は、世界中で行われた膨大な追跡調査やビッグデータ解析により、
将来の収入は、子どもの頃の“ある行動”と深く関係していることがわかってきました。

例えば──

  • スポーツ経験がある子どもは、大人になって年収が10%以上高くなる
  • 生徒会や部活でリーダーを経験した子どもは、10年後の年収が最大33%アップ
  • 幼少期に親と過ごした時間が多い子どもほど、非認知能力が高まりやすい

…など、「努力の方向性が数字で示されている」のがこの本の最大の魅力。

感覚や育児本のアドバイスではなく、“根拠のある子育て”をしたい方にとっては、まさに「子育ての羅針盤」となる一冊です。

「なんとなく」「周りがやってるから」ではなく、
“証拠があるからそうする”という子育てへ。

次章では、この本が紹介する“未来の収入に効く子育て習慣”について、さらに詳しく解説していきます

将来“稼げる大人”を育てる3つの習慣

「走る、まとめる、楽しむ」が将来の武器になる

『エビデンスで子育て』では、将来の収入に大きな影響を与える3つの習慣が紹介されています。
しかもそれらは、特別な教育法や高額な教材ではなく、どの家庭でも実践可能なものばかりです。

では、実際にどんな習慣が子どもの未来を変えるのでしょうか?

1.幼少期からのスポーツ経験が年収に直結

「運動よりも勉強を優先すべき」と考えている親御さんにこそ、知ってほしいデータがあります。

アメリカの研究では、スポーツ経験がある男子は、高校卒業から10年後の年収が最大14.8%高くなるという結果が出ています。
また、ノルウェーの兄弟比較研究でも、スポーツをしていた兄弟のほうが年収が4%高いとされています。

なぜ運動がそこまで収入に関係するのか?

答えは、非認知能力の向上です。

  • 忍耐力
  • チームワーク
  • 社会性
  • リーダーシップ

さらに、スポーツをしている子どもは学力も向上する傾向があることもデータで示されています。

ザッツ学長

「受験期だからスポーツをやめる」は逆効果かも

2.リーダー経験が社会的評価を高める

高校時代に部長や生徒会長などリーダー経験がある生徒は、10年後の収入が最大33%高くなるという調査結果があります。

リーダーシップを通じて育つのはこんな力です:

  • 決断力
  • プレゼン力
  • 他者を巻き込む力
  • 責任感

そして何より、このスキルは才能ではなく「後天的に鍛えられるもの」なのです!

ザッツ学長

子どものうちに“人の前に立つこと”を経験させる。それが未来の管理職や起業家をつくることに!

3.音楽・美術と好奇心が「やり抜く力」を育てる

最後に紹介するのは、「音楽や美術」といった芸術体験の重要性です。

「勉強に直接関係ないのでは?」と思われがちですが、実はここが重要。
芸術や自然に触れる体験を多く持った子どもは、非認知能力の中でも特に重要な「やり抜く力(グリット)」を伸ばしやすいのです。

やり抜く力がある人は、

  • 忍耐力
  • 自制心
  • やり抜く力(グリット)

つまり、短期的な偏差値より、長期的な人生力が養われるということ。

ザッツ学長

興味を持つ体験が「集中力」や「継続力」に変わり、それが将来の安定した収入へとつながっていくのです

親の関わり方で、子どもの非認知能力は変わる

学歴より抱っこが未来をつくる

『エビデンスで子育て』では、親の関わり方が子どもの非認知能力を大きく左右することが明らかにされています。

「言葉が遅い」「落ち着きがない」「我慢できない」など、
子育ての悩みの多くは、数字に表れない“非認知能力”の未熟さに起因していることも。

では、その力を育てるために親は何をすればよいのか?
重要なのは、子どもの年齢に応じた関わり方です。

0〜3歳は“子育てゴールデンタイム”

特に重要なのが0〜3歳の「ゴールデンタイム」

この時期は、言葉・感情・社会性などの“人生の土台”が一気に育つ、まさに「子育てのゴールデンタイム」です

イギリスの生活時間調査によれば、親と一緒に過ごす時間が長いほど、子どものIQ・忍耐力・自己コントロール力が高まることが証明されています。

  • 親の語りかけが、語彙力や思考力に影響
  • スキンシップが、安心感や自己肯定感につながる
  • 共に過ごす時間が、社会性の種を育てる
ザッツ学長

「何をするか」よりも、「一緒にいるかどうか」がこの時期は大切です。

共働きなどでどうしても時間がとれない家庭は、祖父母の協力でも十分効果があるというデータも紹介されています

15歳以降は「学びの外注」も効果的

一方で、15歳を過ぎると、親の直接的な影響は徐々に小さくなっていきます。

思春期に差しかかるこの時期は、子ども自身が「自分で学び、自分で考える」ことが大切になってくるからです。

そのため、著者はこの段階からは「学びの外注」=塾・家庭教師・メンター的存在の活用が効果的だと述べています。

  • 親よりも第三者のほうが素直に聞き入れやすい
  • プロに任せることで学習効率が上がる
  • 家庭が“応援する場”に変わることで、親子関係も良好に
ザッツ学長

「いつまでも親が指導者でいようとすると、むしろ逆効果になることも」

子どもの成長段階に合わせて、“親の役割をアップデートしていく”ことが、長期的な信頼と成長を育む鍵になります。

このように、親の関わり方は一貫して重要ですが、その“方法”は年齢と共に変わっていくのです

「第1志望のビリ」より「第2志望のトップ」を選ぶべき理由

勝ちグセが未来の武器になる

子どもの進路を考えるとき、どうしても「少しでも偏差値の高い学校へ」と考えがちです。
でも、『エビデンスで子育て』では、「その子に合った環境選び」が何より重要だと語られています。

実際にフロリダ州で行われた研究によると──

  • 学力が高い子は、同じような仲間と学ぶことでさらに伸びる
  • 逆に平均的な子が“優秀すぎる”環境に入ると、自信を失い学力が下がる傾向にある

つまり、「頑張って入った第一志望」でも、ビリになってしまうような環境では子どもが萎縮してしまうのです。

一方で、第二志望でも自分が上位でいられる環境なら「自信」が育ち、「学習意欲」も高まりやすいというデータもあります。

ザッツ学長

“勝ちグセ”を育てるには、適切なレベルの舞台で活躍できることが何より大事。

環境は「競争」ではなく「自己効力感」を育てるために選ぶべき。

この視点は、親が進路を考えるときに欠かせない視点です。

勉強が苦手な子も変わる!今すぐできる3つの習慣

やる気はいらない。続け方がすべて

「うちの子は、やる気がないから…」
「集中力が続かなくて…」

そんな悩みを抱える親御さんに向けて、本書では科学的に効果が実証された“できる子に変える3つの工夫”が紹介されています。

STEP
結果より「行動目標」を立てる

→ 「テストで80点取る!」という結果目標より、「毎日15分勉強する」などの“行動目標”を立てた方が成績が上がることがわかっています。

人は「自分でコントロールできること」に対して意欲を持ちやすく、日々の行動を積み重ねることで自然と成果につながるのです。

小さな一歩が、大きな結果をつくる

STEP
習慣化するための「仕組み」をつくる

→ 勉強を「やる気に頼らず、仕組みで回す」ことがポイント。

たとえば…

  • 勉強したら好きなお菓子を食べられる
  • 特定の時間になると自然と勉強を始める流れをつくる
  • スマホゲームの“ログインボーナス”のような設計にする

「毎日ちょっとだけやる」「続けやすいハードルを設定する」といった工夫が、継続を支えてくれます。

STEP
「チームでやる」ことで続けやすくなる

→ 一人だとついサボってしまう勉強も、仲間と一緒なら続けられるという研究結果もあります。

  • 勉強グループを作る
  • 家族で一緒に“静かに過ごす時間”を設ける
  • 勉強をがんばる友達と約束する

「周りの目」がプレッシャーにもなり、継続の助けになるのです。

ザッツ学長

この3つは、子どもだけでなく大人にも有効なテクニック!

「勉強=才能」ではなく、「勉強=続ける工夫」であることを教えてくれる、親子で実践できる知恵です。

『エビデンスで子育て』は、こんな人におすすめ!

迷う親、すべてに必要な“エビデンスの知識”

「この選択、ほんとに子どものためになってる?」

「他の子と比べて遅れてるかも…」

「なんとなく不安。でも何が正しいのか分からない」

そう思ったことが一度でもある方に、『エビデンスで子育て』は間違いなく役立ちます

この本が必要な人は、こんな方です

子育てに不安やモヤモヤを感じている親
→ 感覚や周囲の意見ではなく、根拠ある情報で判断したい人へ。

これから親になるプレママ・プレパパ
→ 出産前に知っておきたい、「人生の土台を作る育て方」。

教育に関わるすべての先生・保育士・指導者
→ 現場で使える実証データと、子どもを見る視点が得られます。

子育ては一段落。でも「自分の育て方、正しかったのか?」と思う人
→ 今からでも遅くない。自分を見つめ直し、次世代に活かせるヒントが詰まっています。

子どもを大切に思う“気持ち”に、科学という味方”をつけてあげることで、
子育てはもっと安心して、ブレずにできるようになります。

この本は“子育ての正解”を押しつけるものではありません。あなたの選択に、“自信”という支えを与えてくれる一冊です

📘 『エビデンスで子育て』で、“迷わない子育て”を始めよう。

根拠があれば、子育てはもっとラクになる。
今の悩みも、これからの不安も、この一冊が解きほぐしてくれます。

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